手に職をつけてその会社に骨を埋める覚悟で働くのももう昔の話。というのも、転職サイトがこれだけ蔓延っているのもそれだけ転職者が多いからなんだ。
そんな時代だからこそ俺も転職を繰り返していて、どの職につくかで大人になってからの価値観は大きく変わると気付いた。
そんな気づきのもとで、いくつか経験した仕事の中で役に立ったもの、立たなかったもの、この先役に立つかもしれないものを今日は共有したい。
アルバイトと社員の格差
まず理解しておくべきなのはバイトと社員は圧倒的に違うということだ。
バイトだから、真面目に働く。というのは違うと俺は思っていて、バイトなんだから会社に尽くさない方がいいと考えている。
というのも、所詮アルバイトは労働力を安く仕入れるための仕組みにしか思えないし、待遇もそんないいものじゃないからなんだ。
割り切ることが大切で責任感とか感じる必要もない。
というか、バイトに責任を押し付けてくる社員がいるような職場は早々にやめた方がいい。
逆に社員はそれなりに会社の示す目的意識を理解して仕事をした方がいいと思っている。
バイトで得られるのは賃金ではない
まずお金が欲しいならアルバイトはやめておいた方がいい。これはマジ。
アルバイトは基本誰でもできる作業を任せられるものだと考えてもらえたらいいと思う。
誰でもできるということは、『代わりなんていくらでもいる。』とも取れる。
代わりがいるということは個人に対して高い賃金をわざわざ払ってまだ働いてもらう必要がないということ。
じゃあ、アルバイトで何が得られるのかというと、経験だと思っている。
もしくはそのコミュニティでの立ち回り方だとかだ。本当に『経験値を積む。』という表現がふさわしい。
社員に求められるもの
こっちは本格的に仕事を従事する必要がある。能力が認められたら賃金は上がるし待遇も良くなる。責任も昇格に伴ってのしかかってくる。
だからといって自分の人生を会社に尽くす必要はないと思っているから『やるべきことをやること』が1番重要。
要は目的意識とそれを完遂する能力が重要。
俺が経験した仕事
俺が経験したのは以下の仕事だ。
- 本屋(バイト)
- 塾講師(バイト)
- 芸能関係マネージャー(社員)
- 遊技場の店員(バイトと社員)
- 営業マン(社員)
それぞれを振り返りながら、何が得られたのか考えていこう。
本屋
単純作業で得られるものはほとんどない
本を売るだけの仕事だから得られるものって何もないに等しい。仕入れとかは社員がやってくれるし適当に掃除して接客して本を並べて…と同じことを淡々と行う毎日になる。30秒で飽きた。
そもそも長く続けることが苦手なタイプだから飽きてしまってはもうどうしようも無い。
すぐに退職した。(1週間くらい)
得られるものはあったのか?
やることはあったけど、単純作業なのが俺の中では問題だった。仕事をし続けていたら考えることをやめてしまっていたと思う。
得られるものはない。あと飽きた。
塾講師(個別指導)
生徒との関係性を学ぶことができる
世の中には2種類の塾があるんだ。
- 頭良すぎて学校じゃ物足りない子が通う所
- 授業ついていけないから通う所
俺が働いていたところは後者なんだけど、勉強が苦手という子には何かしらの問題がある。
でも、その問題って簡単に浮き彫りになるものじゃなくて子供とコミュニケーションを計ることで見える問題が多かった。
そうやって関係性を作ることが重要なんだと気づいた。
授業内容を試行錯誤する
ある程度マニュアルとか教材はあるんだけど、それで成績が上がるなら塾なんて必要なくて本屋で教材を買えばいい。
何がわからないのか?どうしたらわかるのか?というのを考えながら1人1人に合わせた話し方や伝え方をする必要がある。
そうやって授業内容を組み立てることが大切で、こればかりは担当している人にしか務まらない。
ユーモアとプレゼン
個別指導になると授業というよりプレゼンに内容は近くなる。時に面白くしないと子供の集中力なんて保たない。
これはプレゼンも同じだと思っていて淡々と伝えたいことだけを話すと飽きられてしまうし、結局何も伝わらない。
何かを伝えるためには相手の興味を惹くユーモアや飽きさせない工夫が必要と感じた。
あとは自分を信用してもらい、宿題や課題をやった方がいいんじゃないか。という感覚を共有させること。ご褒美じゃないけど、宿題をやってきたときにはいつもよりユーモラスに話をしていた。
得られるものはあったのか?
得られるものは多いにある。大学生ならぜひ経験しておいてほしい。と思える仕事だ。
コミュニケーションスキル、報連相、メンタルケアなどいろんなことを学ぶことができた。
人に伝えるスキルも磨くことができる。
知識がない人間に説明することほど難しいことはないからおすすめ。プレゼン力は間違いなく上がる。
芸能関係マネージャー
多忙だからこそ得られることもある
俺が働いていたところはいつも人手不足で、なぜかマネージメントスキル以外も求められた。
- マネージメント
- 経理
- 物販
- 企画
- 商談
etc...
なんの仕事をしているかわからないんだけど、考える力や能力を培うことができたのは間違いない。この経験は今も生きている。ただ激務。
時間との戦いを強いられることになる
芸能関係の裏方は激務。これは間違いない。
労働基準法ガン無視だし、労働時間や勤務体制には文句がありすぎて困るレベル。
1年間働いて休みがないなんてザラだった。
本当に仕事を恋人にする人しか続かないと思う。ちなみに俺は精神を病んで仕事をやめた。
当然と言えば当然。まじ激務。
コミュニケーションの重要さに気づく
商品がサービスである以上、求められるのは相手にどれだけの満足度を与えられるかと言うもの。それに関してはパフォーマーである表の人間と裏方の人間の協力が不可欠になる。
メンタルケアはもちろんで、仕事でしなくてはいけないこと、社会人としてのルールの最上級が求められる。
気に入られれば仕事も回ってくるし、相手から後日レスポンスが来ることもあって気分が上がることは上がる。ただ激務。
得られるものはあったのか?
ブラックに勤めると身体が先に壊れると言うことを学べた。
と言うのは冗談でたまたまいろいろ触れる機会があったからマルチに勉強したい人にはおすすめ。競合が多い中でマーケティングについて考えることができるからブランディングや差別化に興味がある人はやってみてもいいかもしれない。ただ激務。
遊技場の店員
腰掛け程度
前職を精神を病んで辞めたから、腰掛け程度にまずアルバイトとして始めた。理由は単純で時給がいいから。(これが失敗)
当時は当たり前のようにタバコを吸うことができる環境だったし、健康被害と賃金を天秤にかけていた感じはするけど、勤務内容としてはあり得ないくらい楽。今考えると賃金はそんなよくない。
好きこそものの上手なれな精神を培う
明確に商品があるからどう言うものが売れるのか、人気が出るのかを考える必要があった。
腰掛け程度に考えていたら気づいたら社員をやっていた俺はその社内では変態レベルで商品について詳しい人間だったから、何故かいろんなことを任せられる立場になってしまった。
言うところの設定だったりって言うのを社員が責任者に説明する謎の構図が見えてすごいシュールだったと思う。
それだけ理解をすることが必要なんだったと思う。
肉体労働であることを忘れるべからず
儲かるからと仕事を始めると痛い目を見ると思う。ていうか儲からない。割りに合わない。
もちろん会社によってルールがあるから一概に言えたことじゃないんだけど、新台の入れ替えとかマジで腰が砕けそうになった。
慣れてきたらそうでもないんだけど、しんどいかしんどくないかで言えば瞬間的にしんどい。
当然残業はあったけど、賃金はいつも通り。舐めてるのか?
得られるものはあったのか?
結論から言えば、よっぽど好きじゃなければ仕事しないほうがいいとは思う。得られることはなくはないけど、クレーム対応とかトラブル対応がほとんど。
だったらコールセンターで仕事した方がいい。
営業職(現職)
自分に厳しく、仕事に誠実になければ続かない
現職として働いているんだけど、営業マンってサボろうと思えばどれだけでもサボれると言う魅力がある。だからこそ、仕事に真面目に誠実であることが働く条件として求められる。
仕事に対する自分の姿勢を見つめ直すいい機会になった。
精神力と忍耐力が求められる
売ることが難しいものになればなるほど、上司からの無理難題が突きつけられることがある。もちろんノルマもあるわけだから、その無理難題をクリアしながら実績を上げなくてはならない。詰められても耐える力が備わった。
というか、怒られることに慣れる。
世界が広がる
自由だからこそいろんな人が勤務していて仕事に対する姿勢やものの考え方を共有してくれる。特にその道何十年のベテランからは思いもしなかった言葉が出てきたりするのは面白い。
自分の視野が広がることは間違いない。
得られるものはあるのか?
確実にあると思う。俺が経験してきた職種の中で1番成長をした瞬間を感じることが多いのも間違いない。
考え方や物の見方が変わったとは思うし、厳しい瞬間を乗り越える力もスルースキルも身についた。地味に社会人になったらスルースキルは必須だ。
まとめ
どの仕事にも一長一短もちろんあるわけで、その時何をしたかで自分が得られるものは変わる。
勤務姿勢もそうなんだけど能動的であることが何かを得るきっかけになると俺は思う。
文句を言う暇があったら考える。不満を漏らす暇があったら動く。
いかにも前時代的な考えではあるんだけれど、何かを得ようとするには高い意識を持ち続けることが必須だ。
モチベーションももちろん関わるんだけど、何か得ようとする時に何かを捨てることはしなくていいから、日々小さな気づきを貯めることが大切だ。